全般 ファッション辞典
ぺプラム
ぺプラムとは、一般的に婦人服のジャケットやベスト、ブラウスなどのウエストラインから下のフレアーが入った部分のことを指す。
これはウエストを絞った服などに装飾的な目的で付けられるもので、オーバースカートのウエストから下のフレアー部分を指す場合もある。
テーラードショルダー
テーラードショルダーとは、男性用に仕立てられた服に施される肩線の総称。
しかし日本では、オーダーメイドの背広にみられるような、肩線が美しく張り、微妙な曲線を描いたものを指すことが多い。
トリミング
トリミングとは、一般的にバイアス布やレースなどで衣服の縁取りをする仕上げ飾りのことを指す場合が多い。
トリミングの「トリム」には「整える」、「飾りを付ける」などの意味があり、代表的なものとしては、パイピングや玉縁飾りなどが挙げられる。
トレーン
トレーンとは、ウエディングドレスなどに多くみられる、長く後ろに引いた衣服の裳裾(もすそ)のことを指す。
トレーンとは「トレイン」と同様に「列車」、「列連続」などの意味を持ち、後ろに引きずるものということに由来している。
ドレープ
ドレープとは、ゆったりとした襞(ひだ)のことを指す。
自然にできた布のたるみやシルエットを美しく見せるために意図的に施されるもので、ドレスなどに多くみられる。
ドロップショルダー
ドロップショルダーとは、通常の袖付け線よりも肩先が落ちた肩線のもので、丸みのあるラインが特徴的。
「ドロップ」には「落ちる」という意味があり、ドロップドショルダーと呼ばれる場合もある。
ドローストリング
ドローストリングとは、衣服のウエスト部分などに紐を通し、この紐を引くことによってサイズを調節することができるデザインのことを指す。
「引き紐」を意味するもので、ウエストに用いたものを「ドローストリングウエスト」と呼ぶ。
ナチュラルショルダー
ナチュラルショルダーとは、自然肩のこと。
肩パッドを省略するか、可能な限り薄くして、肩に自然に沿ったデザインの誇張の無い肩線で、「ソフトショルダー」と呼ばれる場合もある。
現在の流行とされているスーツの肩線は、その大半がこのナチュラルショルダー(ソフトショルダー)となっている。
ニーレングス
ニーレングスとは、膝頭の真ん中くらいの丈(膝丈)のことを指す。
コート、スカート、ドレスでは、この膝丈が標準的な長さとされている。
膝頭よりも上の丈を膝上丈と呼び、この丈の靴下のことを「オーバーニーレングス」と呼ぶ。
ハンドウォーマーポケット
ハンドウォーマーポケットとは、コートなどについている縦長の切りポケットのことを指す。
手を入れるのにちょうどいい位置にあり、そこに手を入れて温めやすいことから、この名前が付いた。
ハンドプリーツ
ハンドプリーツとは、機械ではなく人の手によって作られたプリーツの総称。
アイロンを用いて1本ずつ襞(ひだ)を付けるものと、襞を付けたカルトンという型紙の間に布をはさみ、それをたたみこんでプリーツを作る方法とに大別される。
ハーフベルト
ハーフベルトとは、「半分のベルト」を意味するもので、一般的には、コートやジャケットのウエスト後ろ部分に付けられる半周分、またはそれより短い共地のベルトを指す。
装飾的なデザインのものが多く、バックベルト、バックバンドと呼ばれる場合もある。
バストライン
バストラインとは、女性の胸周り線のこと。
胸囲部の一番大きい部分(主に乳頭部)を水平に一周する線で、男性の場合はチェスとラインと呼ばれる脇の下を一周した線を指す。
バックストラップ
バックストラップとは、衣服の後部に付けられたバックルのことを指す。
本来は衣服がゆるんだ際の調節用として取り付けられたものだが、現在では機能性ではなく草食性を重視して付けられていることが多い。
衣服だけでなく、靴のかかと部分にストラップが付いたものを指す場合もある。
バックベルト
バックベルトとは、衣服の背側に取り付けられた、その服と共地のベルトのことを指し、ベルトを独立させたものと、身頃の切り替えの一部としたものに分けられる。
カジュアルなコートのデザインで用いられる場合が多く、日本では「バックバンド」と呼ばれる。
しかし、衣服の上に付ける帯状のものは「ベルト」と呼ぶのが正しい使い方とされている。
バーティカルポケット
バーティカルポケットとは、切り口を垂直にとったポケットの総称で、「バーティカル」は「垂直の」という意味を持つ。
コート、パンツのサイドポケットなどに多く用いられる。
パイピング
パイピングとは、「玉縁」と呼ばれることもあり、ほつれ止めや装飾の目的で布の端をバイアステープや別布でくるんで始末する方法のことを指す。
または、切り替え線に細いコード状のものを挟み込んで装飾にすることもいう。
パコダショルダー
「パコダ」は東洋の寺院で見られる「塔」の意味があり、パコダショルダーとはその塔のように尖鋭的で盛り上がった肩線のことを指す。
ピエールカルダンが発表した、「パコダライン」と呼ばれるファッションから由来しているとされている。
パッチポケット
パッチポケットとは、衣服に切り込みをいれずに外側から布を貼り付けた「張りポケット」の総称。
「パッチ」には「継ぎ布を当てる」という意味もあり、表側に付けられることから、アウトポケット、セットオンポケットと呼ばれることもある。
パッチワーク
パッチワークとは、様々な色や形の違う布を継ぎ当てて模様を作ることを指す。
一般的にベッドや枕、クッションなどのカバー、敷物、衣服などに用いられることが多い。
パッド
パッドとは、体型を補正したり、シルエットを整える目的で使用される詰め物のことを指す。
「パット」と呼ばれる場合もある。
用いられる部分によってその名称は異なり、肩に入れる場合は「ショルダーパッド」、胸に入れる場合は「バストパッド」と呼ばれる場合もある。
パーマネントプリーツ
パーマネントプリーツとは、プリーツの襞山(ひだやま)が洗濯した場合などに簡単に取れないよう、地に半永久的にその型を保つ加工法が施されたプリーツのことを指す。
この特殊加工を「パーマネントプレス加工」という。
「パーマネント」には「永久の」、「永続の」という意味がある。
ヒップポケット
ヒップポケットとは、パンツのお尻部分のポケットのことを指す。
昔はこのヒップポケットにピストルを入れていたことから、「ピスポケット(ピストルポケット)」の別名もある。
ヒドンポケット
ヒドンポケットとは、隠しポケットのことで、「ヒドン」には「隠された、隠れた、秘密の」という意味がある。
縫い目などを利用して作られているものが多い。
ビッグショルダー
ビッグショルダーとは、大きく作られた肩線を総称したもの。
ビッグ&ルーズ化が流行となった際に現れたもので、80年代の中ごろに主流となったデザイン。
ビルトアップショルダー
ビルトアップショルダーとは、詰め物によって肩先を高く盛り上げた肩線を意味する。
ビルトアップには「組み立てた」、「盛り上げた」という意味がある。
ピコ
ピコの正式名称は「ピコット」。
一般的に、編み物やレースなどの端に沿って作られたループ状(輪の形)の縁飾り(へりかざり)のことを指す。
また、ジャージーなどの縁をピコミシンで小さな波状に始末した端かがりのことを指す場合もある。
ピンタック
ピンタックとは、ピンのように細く取ったタックのことを指す。
一般的に、折り山から1~2mm程度のところをつまみ縫いしたもので、連続してピンタックを施すことで繊細なイメージを出すことができる。
そのため、ブラウスやドレスなどの装飾に使われることが多くなっている。
ファンシープリーツ
「ファンシー」には、「趣向を凝らした、変化に富んだ、風変わりな」という意味があり、「ファンシープリーツ」とは、このような工夫を凝らしたプリーツの総称を指す。
細かくたたんだ襞山(ひだやま)を手芸的な方法でとめていくことを指す場合もある。
フィンガーチップスレングス
フィンガーチップスレングスとは、手をまっすぐ下ろしたときの指先までの長さを指す。
一般的に、ジャケットなどの丈を表現する際に用いられる。
フォブポケット
フォブポケットとは、クラシックなズボンの右前部に小さく付いたポケットのこと。
「フォブ」には「時計隠し」の意味があり、本来は懐中時計を収納していたことから、この名前が付けられた。
単に「フォブ」と呼ばれたり、「ウォッチポケット」、「ウォッチフォブポケット」などと呼ばれる場合もある。
フックベンツ
フックベンツとは、背広の上着のセンターベンツで「鉤(かぎ)」の形をしたものを指す。
「鉤ベンツ」、「鉤型ベンツ」と呼ばれることもあり、モーニングコートやアイビー調のジャケットに多く見られるデザイン。
フラップ
フラップは「ひらひらする」、「垂れ下がる」という意味を持つ。
ファッション用語ではポケットの垂れ縁や、肩などに垂れ下がった布片などのことをいい、「雨蓋(あまぶた)」とも呼ばれる。
フラメンコヘム
フラメンコヘムとは、スペインのフラメンコダンス用のスカートなどにみられる独特のヘムライン(裾線)のことを指す。
ティアードスカートのように膨らませた、波打つようなヘムラインが特徴で、特に前を短くし、薄炉が横が長くなったデザインを指す場合が多いとされている。
フランジショルダー
装飾の目的で布を縫い目の縁に沿って出してあるものを「フランジ」といい、フランジショルダーとはこのフランジが肩先に施されたものを指す。
ウエルテッドショルダーとも呼ばれる。
フリル
フリルとは、幅の狭い布の片側にギャザーを寄せたり、プリーツを畳むなどして、衣服の端や切り替え線などにはさみ付けした飾りの事を指す。
波が打つような襞(ひだ)になっているのが特徴的。
フリンジ
フリンジとは、房飾り(ふさかざり)のこと。
布はしに紐や毛糸を束ねて付けたり、布はしの地糸をほぐして用いる縁飾りの一種で、マフラーやショールの両端やウエスタンジャケットの肩ヨークなどに見られるデザイン。
フルレングス
フルレングスとは、「十分な丈」という意味で、一般的にフロアレングスやマキシレングスのように、くるぶしから床に届くほどの長さを指す。
柄服の後ろ衿ぐりから床上がり寸法までの長さのことを指す場合もある。
フレンチフロント
フレンチフロントとは、シャツのフロントスタイルのことで、前合わせの位置に前立てを付けない一般的によくみられるシャツを指す。
後ろ前立てという場合もある。
フロアレングス
フロアレングスとは、床に付くか付かないかのすれすれの長さを指し、「床に届くほどの長さ」という意味を持つ。
コート、スカートなどの丈を表現するときに用いられる。
フロントカット
フロントカットとは、スーツの上着やスポーツジャケットの前裾カットのことを指す。
基本的に「ラウンドカット」と「スクエアカット」の2つに大別され、「ラウンドカット」はシングルブレスト型の上着に、「スクエアカット」はダブルブレスト型の上着に用いられることが多い。
フロントタック
フロントタックとは、ズボンのフロント部分に見られる縫い襞(ひだ)、縫い揚げ(ぬいあげ)のことを指す。
一般的に、前タックや前襞(まえひだ)と呼ばれることが多い。
本来は、腰周りのゆとりを作り出すために用いられるもので、タックが無いプレーンフロント型を「ノータック」、1本取ったものを「ワンタック」、2本取ったものを「ツータック」または「ダブルタック」、「ダブルプリーツ」と呼ぶ。
このタックが多くなるほど、腰周りに余裕が生じる。
フロントダーツ
婦人服の場合のフロントダーツとは、胸の膨らみに合わせるために上着やブラウスなどの前身頃の中央からバストポイントに向けて取られるダーツのことを指す。
紳士服の場合のフロントダーツとは、ウエストの絞りを加減するためにスーツの上着やスポーツジャケットの前身頃に取られるダーツのことを指す。
フローティングショルダー
フローティングショルダーとは、肩先が張り出し、身頃から浮き出したように見えることから由来するもので、「浮いている肩」という意味を持つ。
アルパインショルダーとも同義。
ブラウジング
ブラウジングとは、ブラウスやドレスなどのウエスト部分をたくしあげてゆったりと膨らんだ形を作ること、またはそのスタイルを指す。
本来はブラウスをスカートの中へ入れ込んだ形からこう呼ばれた。
ブロックショルダー
ブロックショルダーとは、ブロックを入れたような四角張った肩線のこと。
スクエアショルダーをやや広くし、さらに厚みを持たせて、角張りをより強く表したもので、カジュアルなスーツに多くみられるデザインとなっている。
ブロードショルダー
ブロードショルダーとは、幅の広い肩線の総称で、「ブロード」は「広い」という意味を持つ。
通常よりも4~5cm程度広くなった肩線を指すが、ソフトスーツではスタンダード型(標準型)となってきている。
プラケット
プラケットとは、衣服に用いる明きの一つ。
着脱衣を簡単にできるようにする目的で作られるもので、一般的に脇明き、袖口や衿もとなどがあるが、明きを総称するオープニングと対照的に持ちいる場合には、シャツ類の前立てを意味する場合もある。
これは、裾まで完全にあいたものの他に、途中で止められるロープラケット、ハーフプラケット、ディーププラケットなどの種類に大別される。
プラケットフロント
プラケットフロントとは、プラケット(前立て)が表側になっているシャツのフロントスタイル。
表前立て(おもてまえたて)といい、前立てが付かないフレンチフロント(後ろ前立て)と対照的に用いられるため、ブリティッシュフロントやパネルフロントと呼ばれる場合もある。
プリーツ
プリーツとは、衣服に付けられる襞(ひだ)のことを指す。
このプリーツは、運動量を付けるため、立体感を出すため、または装飾のためなど、様々な目的で施されるもので、折り山がきっちりとたたまれたものが多い。
折り山が途中で無くなるものは「ダーツ」、折り目が付いていないものは「タック」と、折り目でプリーツと区別される。
このプリーツは、襞の取り方や形によって名称が異なるが、基本的には「アコーディオンプリーツ」、「ワンウエイプリーツ」、「ボックスプリーツ」の3つに大別される。
>>プリーツについての用語解説を読むプリーテッドボザム
プリーテッドボザムとは、胸にプリーツをあしらったもので、礼装用のドレスシャツなどに多くみられるデザイン。
ディッキー(胸当て)を付けて、それに縦、横、斜めなどのプリーツを施したものを指す場合もあるが、一般的には裾まで縦形にプリーツを配したものをいうことが多い。
プリーテッドフロント、タキシードフロント、襞胸(ひだむね)などと呼ばれる場合もある。
プリーテッドポケット
プリーテッドポケットとは、プリーツを施したポケットの総称。
しかし一般的には、パッチポケットの中央にプリーツを入れて、容量を大きくしたものを指す場合が多いとされている。
ベネシアンバック
ベネシアンバックとは、「イタリアのベネチア風の背中」という意味を持ち、おおきくU字にドレープを入れた背中のデザインを指す。
オートクチュールの作品に見られるデザインの一つだが、近年ではプレタポルテのドレスにも多く用いられる。
ベビーベンツ
ベビーベンツとは、ごく浅めに取られたベンツのことを指す。
これは、センターベンツとサイドベンツに大別され、かつてコンテンポラリーモデルと呼ばれたスーツはこのサイドベンツ型が特徴とされていた。
ベンツ
ベンツとは、背広の上着やジャケット、コートなどの裾に運動量を出す、または装飾の目的で意図的に作られた割れ目や切り込みのことを指す。
本来は単数形で「ベント」と呼ぶものだが、日本では複数形の「ベンツ」という呼び方が一般的。
このベンツは、乗馬の際に機能性を重視して生まれたデザインであるため、日本のテーラー擁護では「馬乗り」とも呼ばれる。
ホリゾンタルポケット
ホリゾンタルポケットとは切り口が水平に取られたポケットの総称で、「ホリゾンタル」は「水平な」、「横の」という意味を持つ。
ホリゾンタルスリットとも呼ばれ、カジュアルなパンツに多く用いられるデザイン。
ボタンダウンフラップポケット
ボタンダウンフラップポケットとは、フラップをボタン留めにしたポケットのことを指す。
フラップ&ボタンダウンポケットと呼ばれることもある。
ボタンホール
ボタンホールとは、ボタンを掛けるために作られた穴(ボタン穴)のことを指す。
一般的には、切り込みを入れてボタンホールステッチや玉縁で始末されることが多いが、切り込みをいれずに見せ掛けだけのもの(落とし穴)や、ボタンを引っ掛けるループが用いられることもある。
ボックスプリーツ
ボックスプリーツとは、折り目が裏で突合せになった箱のようなプリーツのことで、「箱襞(はこひだ)」とも呼ばれる。
裏側はインバーテッドプリーツとなる。
マキシレングス
マキシレングスの「マキシ」とは、「最大、最高」を意味する「マキシマム」の略で、マキシレングスとは一般的に、くるぶしから床すれすれまでの長い丈を指す。
マキシ丈などと呼ばれる場合もある。
マシンプリーツ
マシンプリーツとは、機械によって作られたプリーツを総称したもの。
原反(げんたん)のままで襞付け(ひだつけ)が可能で、細かいものや複雑なプリーツを作ることが可能となる。
ハンドプリーツの対語である。
マシンメードボタンホール
マシンメードボタンホールとは、ホタンホーラーと呼ばれる器具を用いて作られたボタン穴のこと。
ジグザグミシンを用いて作られるボタンホールも「マシンメードボタンホール」に含まれる。
これに対して、手かがりで作るものは「ハンドフィニッシュドボタンホール」と呼んばれる。
マフポケット
マフポケットとは、縦に切り口が取られたポケットのことで、コートなどに多く見られる。
手を温める目的で作られたポケットであることから、一般的には「ハンドウォーマーポケット」とも呼ばれる。
「マフ」とは、女性が両手を入れる、毛皮で作られた防寒用の服飾品のことで、これに左右から両手を入れて使用する。
この仕草に似ていることから、「マフポケット」という名前が付けられた。
ミッドカーフレングス
「カーフ」は「ふくらはぎ」を意味するもので、ミッドカーフレングスとはふくらはぎの真ん中までの丈の長さを指すもの。
カーフレングス、ミディレングス、と呼ばれる場合もある。
モーニングカット
モーニングカットとは、ズボンの裾のカット方法の一つで、後ろ斜め下へカットして前後の高低差を1.5~2cm程度としたものである。
モーニングコートのズボンに多く見られることに由来しており、本来は「アングルドボトム」という名称であった。
ドレッシーなズボンに多くみられるカット法として知られる。
ラウンテッドショルダー
ラウンテッドショルダーとは、全体的に丸みを帯びた肩線の総称である。
上半身の大きいシルエットの表現に多く用いられるデザインでもある。
ラウンドカット
ラウンドカットとは、前裾を丸くカットしたもので、スーツやジャケットなどのフロントカットの一つ。
ラウンデッドカットとも呼ばれ、レギュラーカットよりも更に丸くカットされていることが特徴として挙げられる。
ラッフル
ラッフルとは、襞飾り(ひだかざり)、襞縁 (ひだべり)のことを指す。
フリルと同じように使われるが、一般的にはフリルよりも幅の広いものを指すことが多い。
布辺の一報にギャザーやフレアーを入れたり、プリーツをたたんでもう一方を波のようにひらひらさせたものを指す。
リッチディテール
リッチディテールとは、豪華なディテールデザインのことを指す。
ドレスやブラウスに施される、豪華な刺繍、レース、コートやジャケットに施されるぜいたくな雰囲気のある金属ボタンやプレートなどが「リッチディテール」に当たる。
ルーズショルダー
ルーズショルダーとは、ゆったりとしたラインを特徴とした肩線の総称である。
肩を深くゆったりと作ることによって、着心地の良さと、逆三角形のラインを強調することができる。
アンプルショルダーと呼ばれる場合もある。
ループ
ループとは、一般的にボタン掛けや衿吊り(えりづり)、ベルト通しなどに用いられる布や糸で作られた輪を指すとこが多いい。
布で作られたものをファブリックループといい、糸で作られたものをワークドループや糸ループと呼ぶ場合ある。
レングス
レングスとは、「丈」のことを指すもので、一般的に上から下へかけての長さを表す。
コートレングスと表現する場合は「着丈」のことを指し、後ろ首の付け根位置から裾までの全長のことをいう。
逆に、下から上へかけての長さを表す場合は、「ハイ」という表現を用いるのが一般的とされている。
ローウエスト
ローウエストとは、ローウエストラインを省略したもので、標準のウエストラインよりも低い位置で切り替えられたライン、及びその部分のことを指す。
ハイウエストの対語として用いられる。
ワイドショルダー
ワイドショルダーとは、広い肩線の意。
逆三角形ラインから生まれたデザインで、裾へ向かって狭くなるシルエットが特徴とされている。
広く全体に丸みを持たせたものを、ラウンデッドワイドショルダーと呼ぶ。
ワンウェイプリーツ
ワンウェイプリーツとは、同一方向(ワンウェイ)に折りたたまれたプリーツのことを指す。
片方に倒すことから「片返し襞(かたがえしひだ)」、「追いかけ襞(おいかけひだ)」、または「車襞(くるまひだ)」、「サイドプリーツ」と呼ばれることもある。
ワンショルダー
ワンショルダーとあ、片方の肩のみを衣服で覆い、もう片方の肩は肌を出すデザインのものを指す。
イブニングドレスやリゾートウェアなどに多く見られるデザインとなっている。
ワークドボタンホール
ワークドボタンホールとは、穴かがりされたボタンオールのことを指す。
これには、ボタンホールステッチと呼ばれる方法で穴の周りをかがったもの、または縁かがりをして片留め(かたどめ)か両留め(りょうどめ)で留めたものなどがある。
両留めボタンホール
両留めボタンホールとは、打ち合わせる部分の両方にボタンホールをあけて、ボタンやカフスボタンなどで留めるようにしたものを指す。
フォーマルウエアのジャケットなどに多く見られる、突合せのフロント部分や、ダブルカフスのシャツの袖口などに用いられるボランホールのデザインのこと。
ボタンなどの留め具が威風につくり付けとなっていないことが特徴とされている。
向こう布
向こう布とは、切りポケットに手を入れた際、中の袋布が見えないようにポケット入口付近に付ける布のことを指す。
表地が続いているように見せるため、表布と同じ生地を用いる。
拝絹(はいけん)
拝絹(はいけん)とは、燕尾服やタキシードなど、男性の本格的なフォーマルウエアの衿などに貼るシルク生地のことを指す。
光沢感のあるサテン、ファイユ、タフタなどが用いられることが多く、ボータイ(蝶ネクタイ)やカマーバンドがセットで作られることが多い。
英語では、カラーフェーシング、フェーシングシルクと呼ばれる。
持ち出し
持ち出しとは、衣服の明き部分の下側に付ける重ね部分の総称として使われる。
スカートやズボンのファスナーの内側部分や、ベンツのしたの部分などが代表的なものとして挙げられる。
重なり分の布を余分に持ち出すことに由来している。
比翼(ひよく)
比翼(ひよく)とは、表からボタン穴やボタンが見えないように、ボタン留めの部分を二重合わせにしたもの。
比翼という名前は、鳥が羽を休めている姿に似ていることに由来し、本比翼と略比翼の2つに大別される。
英語では「フライフロント」と呼ばれるが、このフライには「ボタン隠し」の意味があり、ボタンの場合は「ボタンフライ)隠しボタン留め」、ジッパーの場合は「ジッパーフライ(隠しジッパー止め)」と呼ばれることもある。
眠り穴ボタンホール
眠り穴ボタンホールとは、糸でかがった一文字状のボタンホールのことで、「眠り穴」とも呼ばれる。
眠った目に似ていることに由来している。
穴が開いていない見せ掛けだけのボタンホールのことを呼ぶ場合もある。
箱ポケット
箱ポケットとは、ポケット口が箱型に作られた切りポケットの総称で、背広の胸ポケットが代表的なものとして挙げられる。
減り飾りの当て布を付けたポケットで、ウエルトポケット、ウエルテッドポケットと呼ばれる場合もある。
また、箱ポケットの一種として、ポケット口を細い玉縁で飾ったスリットポケットがある。
袋布(ふくろぬの)
袋布(ふくろぬの)とは、切りポケットなどで内側に付けられた袋状の布のことを指す。
袋布には共布(または別布)で、あまり厚くなく、しっかりした生地が用いられるものである。
襠(まち)
襠(まち)とは、衣服や袋物で、動きを楽にする目的のもの、または幅や厚みが足りない場所に付け加えられる布のことを指もので、英語では「ゴア」と呼ばれる。
一般的に、三角形、ひし形、台形、長方形などの形が用いられ、衣服の場合は脇の下やスカートなどに用いられることが多い。
装飾を目的として付けられる場合もある。
鳩目穴ボタンホール
鳩目穴ボタンホールとは、ボタンや糸が通りやすくなるように、ボタン穴の先端に鳩目穴と呼ばれる丸い穴を開け、その周りをボタンホールステッチでかがったもの。
英語では「鳩目」を「アイレット」といい、「アイボタンホール」とも呼ばれる。
玉縁ボタンホールよりも丈夫で、厚手の服や堅い服に多く用いられる。
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