コート ファッション辞典
アルスターコート
アルスターコートとは、アルスターカラーという独特の衿を特徴としたダブルブレストのコート。もともとは北アイルランド地方で織られた織物のことをさし、旅行儀として愛用されたことに由来する。
イブニングコート
イブニングコートとは、男性の夜間礼装であるスワローテールコートのこと。もっとも格調の高いコートとされる。このほか、女性がイブニングドレスの上に羽織るコートという意味合いもある。
インバネス
インバネスとは、ケープとマントを重ねた形状をしているフォーマルコート。スコットランド地方のインバネス港にちなんだコートだが、日本においても1800年代に和装用のコートとしても用いられるようになった。
オールウェザーコート
オールウェザーコートとは、その名前のとおりオールウェザー(全天候)コート。晴雨兼用機能を持つコート全般のことを指す。特に決められた形などはなく、多くは防水加工が施されているコートなどがオールウェザーコートと呼ばれる。トレンチコートもここに含まれる。
カクテルコート
カクテルコートとは、女性がカクテルドレスの上に羽織ることを目的としたコートの総称。多くはシルクや毛皮などで作られるが、そのデザインは様々。防寒用としてではなくデザインとしてドレスと一体で製作されている為、対として作られたカクテルコートは着用したままで会場等に入ってもよいこととなっている。
カバートコート
カバートコートとはカバート地で仕立てた丈の短いトップコートのことを指す。ウエストを軽く絞った感じのシルエットとなる。本場イギリスにおいてカバードコートは非常にメジャーなオーバーコートとなっているが、日本国内では大きく取り扱ってるところは少ない。
クロークコート
クロークコートとは袖の無いコートのこと。単にクロークとも呼ぶ。クロークとはフランス語で鐘を意味するクロシュが由来。
ケープ
ケープとは、肩や背中、腕を覆う袖がない外衣のこと。デザイン・丈などには様々な種類がある。なお、コートにケープがついたものをケープコートと呼ぶ。
コサックコート
コサックコートとは、ロシアの南部のコサック地方の民族調の制服のようなコートのこと。なお、コサックとは現在のウクライナに当たる地域を治めていた自治集団のことで、コサックダンスやコサック騎兵隊などで知られる。
コートジャケット
コートジャケットとは、ジャケットとコートの中間として利用するタイプの上着。トレンチコートをジャケット風にしたデザインしたものが主流であるが、まったく新しいデザインのものも近年多く見られる。
ショートコート
ショートコートとは短い丈のコートで、フィンガーチップレングスやスリークオーターレングスといったものから、ヒップレングスとも呼ばれる丈のコートまでが、ショートコートと総称される。主にカジュアル的な要素を持つものが多い。
ショートトレンチコート
ショートトレンチコートとはトレンチコートを基本としてその丈を通常のものよりも短くしたショートコートの一種。着こなしによってはジャケットとしても利用することができる。婦人服のデザインに近年多用される傾向がある。
ステンカラーコート
ステンカラーコートとは、第1ボタンをはずして掛けられるようなコートでビジネス用のコートとして非常に一般的なスタイル。膝丈程度の丈となっているオーソドックスなコート。なお、ステンカラーという呼び名は日本語の造語であり、海外では通常使用しない。
スパニッシュコート
スパニッシュコートとは、スパニッシュカラーとも呼ばれる持ち出しのついた大きな衿を特徴とするコート。スペクターウェア(スポーツ観戦用の洋服)として用いられたのが始まりであるとされている。
スプリングコート
スプリングコートとは主に春用のコートという意味。通常は秋と冬の間、冬と春の間に着られる比較的薄手のコートという意味になり、特に秋に着るものはオータムコートとも呼ばれる。なおスプリングコートという呼び名は日本独自のもの。
スリッカーコート
スリッカーコートとは簡便的な防水用コートのこと。立ち襟式の雨合羽の一種である。ラッカークロスやエナメルクロスで作られたものが一般的。
スワローテールコート
スワローテールコートとは、燕尾服(えんびふく)のこと。上着の前面はウエスト丈となっているが、後ろはツバメの尾のように膝あたりまで垂れて、その裾が二つに割れていることから、スワローテールコートと呼ばれる。
タイロッケンコート
タイロッケンコートとは、共地のベルトでウエストを締めて着用するタイプのコート。通常ボタンは一切使わないのが特徴。前と後ろに設けられている尾錠を用いてベルト締めとする。
ダッフルコート
ダッフルコートとは、フードとトッグルフロントと呼ばれるボタンのついた独特の前合わせを特徴とするコートで、厚手のウール地のものが一般的。ダッフルコートのダッフルとはベルギーにある街の名前であり、そこで織られた生地もダッフルと呼ばれる。
チェスターフィールドコート
チェスターフィールドコートとは、イギリスの貴族チェスターフィールド伯爵が最初に着用し始めたといわれるオーバーコートのこと。現在最もドレッシーなコートであるといわれており、フォーマルウェアのアウター用コートとして利用される。
テントコート
テントコートとは、テントライン型のコートの総称。テントの形状のように肩幅が狭く裾に向かいゆるやかに広がるシルエットであることが特長で婦人用コートのとして広く利用されている。
トッパーコート
トッパーコートとは婦人用のショートコートで、上半身を覆う程度の丈の短いデザインのコートを指す(通常はウエストからヒップあたりまで)。単にトッパーとも呼ばれる。
トレンチコート
トレンチコートとは第1次世界大戦末期にイギリス陸軍に採用されたコートで戦後一般に利用されるようになった。ダブルブレストでベルト、ガンパッチ、エポーレット、背中の充て布など複雑なディテールとなっているのが特徴。
ドンキーコート
ドンキーコートとは、カジュアルテイストな防寒具のこと。ニットのリブ編みのショールカラーをつけているハーフコートのこと。丈は比較的短めのものが多い。
バルマカーン
バルマカーンとは、男性用のコートに多く用いられるスタイルのこと。ステンカラーの第1ボタンをはずした形となっており、ラグランスリーブ、裾広がりのスタイルが特徴。
バレルコート
バレルコートとは衿周りがすぼまっている形をしているコートのこと。樽(バレル)のような形であることから、衿周りがすぼまっているコートのことをバレルコートと呼ぶ。
ピーコート
ピーコートとはウォッチコートとも呼ばれるコートで、もともとは水兵が見張りをする際に着用していたことから呼ばれるコート。海軍の制服。ダブルブレスト型のショートコート。錨をあしらった大きなボタンが特徴。
フロックコート
フロックコートとは、ダブルブレストの4または6ボタンとなっており、男性の昼間の礼装として用いられた礼服のこと。現在では礼服として用いられることはほとんどない。膝丈ほどの長さがあるのが一般的。
ブリティッシュウォーマー
ブリティッシュウォーマーとは、第1次世界大戦時にイギリス軍の士官用として用いられた防寒用のコート。大戦後は一般にも着られるようになった。衿はピークドラペル、前はダブルブレスト、肩にはエポーレットがつくものが一般的。
プリンセスコート
プリンセスコートとは、プリンセスラインを特徴とした女性用コート。縦に切り替え線をあしらい上半身をフィットさせ、スカート部分にフレアを入れた女性らしさを表現したシルエットのコートのことを指す。
ポロコート
ポロコートとは、ポロ競技の観戦用とされたコートの一種で、キャメルで作られるダブルブレストで6ボタン型のボックスコート、後ろにバックベルト、袖口にカフス(折り返し)が付けられているものが正式。丈はスリークォーターレングス、全体にはステッチが入れられている。現在販売されているポロコートは、キャメル色のウールで作られているものも多い。
モッズコート
モッズコートとは、ミリタリーコートの一種で、アメリカ陸軍が採用していたアウトドアコートを改良したもの。モッズパーカーとも呼ばれる。アウトドアタイプのコートとして人気がある。
モーニングコート
モーニングコートとは、昼間の正装として用いられる男性の礼服の一種。従来はフロックコートが昼間の礼装として用いられてきたが、近年ではモーニングコートが正装とされている。前裾が大きく切り落とされ、後ろ側に長い尾を持つスタイルが特徴。
ラップコート
ラップコートとは、wrap(包む)という意味である「ラップ」からもわかるように、ボタンを用いずにベルトを巻いて着用するタイプのコートを指す。多くはダブルブレストタイプである。
リバーシブルコート
リバーシブルコートとはその名前の通り、逆にできるという意味があるコートの一種。表と裏を逆にしても切ることができるコートの総称。一枚の布地を使ったものと、二枚の生地を背中合わせにしているタイプがある。
レインコート
レインコートとは、その名前の通り風雨を防ぐためのコートの総称。防水加工を施したものの他、トレンチコートやトップコートなども広義にはレインコートの一種にあたる。